最近行く畑で「オンブバッタ」をよく見かけます。
その名の通り、大きいバッタが小さいバッタをおんぶしています。
小さいバッタは大きいバッタの背中にしっかり掴まっていて、ちょっとやそっとじゃ離れません。
オンブバッタという名前は通称ではなく、バッタ目オンブバッタ科に分類されるれっきとした正式名称。
オンブバッタには体が緑色のものと茶色のものがいます。脱皮をした場所の色や周囲の環境などが関係していると考えられていますが、はっきりした条件は分かっていないそうです。
おんぶといえば、大人が子どもを背負うものと思いがち。オンブバッタもまだ小さい幼虫を背負っているものだと思っていました。
しかし、背中に乗っている小さいバッタは実はオスのオンブバッタ。親子ではなく、カップルなのです。
メスの大きさは42㎜前後なのに対し、オスの大きさは25㎜程度。
哺乳類ではメスよりオスのほうが大きい場合が多いですが、昆虫のメスがオスより大きいことが多いのは、数多くの卵を産まなければならないことが関係しているようです。
オンブバッタが交尾の時でなくても背中に乗り続けているのは、オスのオンブバッがメスを他のオスにとられないように、またメスに逃げられないように背中にしがみついているのだそう。
おんぶする姿が微笑ましいなと思って見ていたオンブバッタですが、オスが必死になってくっついているのだと思ったら、なんだか複雑な気持ちになりました。
でも、仲良し夫婦だと思えばそれはそれで微笑ましいですね。