2020年11月4日水曜日

人の体に住んでいるちっちゃいヤツ


最近病院で整腸剤を処方してもらいました。

整腸剤は腸内の善玉菌を増やして、腸を正常に戻す薬です。


私たちの腸内にはおよそ1000種類、100兆個以上もの菌が住んでいるのだそう。

細菌1個当たりの大きさは、およそ1マイクロメートル。

1ミリメートルの1/1000の大きさです。

ちっちゃいというか、もうちっちゃすぎて肉眼じゃ見えない。

しかし、100兆という数を全て並べると、地球2周半もの長さになるといわれています。

重さにして約1㎏。





この細菌たちの群集を「腸内細菌叢(そう)」「腸内フローラ」と呼びます。

フローラ(Flora)とは分類学の用語で植物群集を指し、これはかつて細菌が植物の中に分類されていたため。また、その様子から草むら(叢)に例えてそう呼ばれているそうです。

腸内フローラは、年齢や食生活などの影響を受け変化し、一人ひとり異なります。


この腸内フローラの作用によって、病原菌の定着を阻害したり、免疫系を活性化したり、ビタミンを産生したりするそうです。

一方、悪玉菌が腐敗産物や発がん物質を産生することも。


理想的な腸内フローラのバランスは、善玉菌20%、悪玉菌10%、日和見菌70%。日和見菌とは善玉・悪玉の優勢な方に味方し、良い働きも悪い働きもする菌。

しかし、優柔不断なのは日和見菌だけではなく、善玉菌の中にも他の菌と作用しあうと悪さをするものや、逆に悪玉菌でも状況次第で良いことをするものもあるんだとか。


余談ですが、はちみつはボツリヌス菌が混入していることがあるので乳児に与えてはいけませんが、これは大人の腸内ではボツリヌス菌が他の腸内細菌との競争に負けてしまうため、通常は何も起こりませんが、まだ腸内環境が整っていない赤ちゃんの場合、ボツリヌス菌が腸内で増えて毒素を出してしまうからです。


腸内細菌の働きによって、わたしたちの健康は左右されるんですね。

今日もわたしたちの腸内に住んでるちっちゃいヤツは一生懸命働いています。