2020年11月26日木曜日

背中に乗ってるちっちゃいあの子の正体は…

 

最近行く畑で「オンブバッタ」をよく見かけます。

その名の通り、大きいバッタが小さいバッタをおんぶしています。




小さいバッタは大きいバッタの背中にしっかり掴まっていて、ちょっとやそっとじゃ離れません。


オンブバッタという名前は通称ではなく、バッタ目オンブバッタ科に分類されるれっきとした正式名称。


オンブバッタには体が緑色のものと茶色のものがいます。脱皮をした場所の色や周囲の環境などが関係していると考えられていますが、はっきりした条件は分かっていないそうです。



おんぶといえば、大人が子どもを背負うものと思いがち。オンブバッタもまだ小さい幼虫を背負っているものだと思っていました。


しかし、背中に乗っている小さいバッタは実はオスのオンブバッタ。親子ではなく、カップルなのです。

メスの大きさは42㎜前後なのに対し、オスの大きさは25㎜程度。


哺乳類ではメスよりオスのほうが大きい場合が多いですが、昆虫のメスがオスより大きいことが多いのは、数多くの卵を産まなければならないことが関係しているようです。


オンブバッタが交尾の時でなくても背中に乗り続けているのは、オスのオンブバッがメスを他のオスにとられないように、またメスに逃げられないように背中にしがみついているのだそう。


おんぶする姿が微笑ましいなと思って見ていたオンブバッタですが、オスが必死になってくっついているのだと思ったら、なんだか複雑な気持ちになりました。

でも、仲良し夫婦だと思えばそれはそれで微笑ましいですね。



2020年11月10日火曜日

ちっちゃい単位「ピクセル」

 

パソコンを勉強しているといろいろな単位に出会います。

今回は「ピクセル」という単位のお話。


ピクセルとは「画素」のことで、コンピューターで画像を扱う時の色情報を持つ最小単位、最小要素。

簡単に言うとパソコンやスマホの画面の一つの点のことです。





「写真の要素」を意味する「picture element」、「写真の細胞」を意味する「picture cell」からの造語とされています。

このピクセルが解像度、つまり画像や動画のきれいさと関係してきます。


動画サイトなどで、360p、480p、720p、1080pなどの数値を見かけたことがあると思います。これが解像度で、たとえば解像度1080pの動画は1980×1080のピクセルで表示されます。

横に1980個、縦に1080個のピクセルが並んでいるということですね。

ちなみに動画の場合の単位「p」は「プログレッシブ」という動画の方式のことではピクセルのことではありません。


画像の解像度となると単位は「dpi(印刷の場合)/ppi(ディスプレイの場合)」となり、1インチ(2.54㎝)にどれだけピクセルが含まれているかを表します。

100dpiだとすると、1インチに100ピクセル並んでいるということです。


数値が大きいほどピクセルが多く含まれるので綺麗に見えます。

しかし解像度が大きいほど容量が増えてしまうので、用途により調節することが必要になります。



話が逸れますが、あのディズニー映画で有名な「ピクサー(pixar)」の由来もこの「ピクセル」なんだとか。


普段あまり意識はしないかもしれませんが、わたしたちの身近にあるちっちゃい単位のお話でした。



2020年11月4日水曜日

人の体に住んでいるちっちゃいヤツ


最近病院で整腸剤を処方してもらいました。

整腸剤は腸内の善玉菌を増やして、腸を正常に戻す薬です。


私たちの腸内にはおよそ1000種類、100兆個以上もの菌が住んでいるのだそう。

細菌1個当たりの大きさは、およそ1マイクロメートル。

1ミリメートルの1/1000の大きさです。

ちっちゃいというか、もうちっちゃすぎて肉眼じゃ見えない。

しかし、100兆という数を全て並べると、地球2周半もの長さになるといわれています。

重さにして約1㎏。





この細菌たちの群集を「腸内細菌叢(そう)」「腸内フローラ」と呼びます。

フローラ(Flora)とは分類学の用語で植物群集を指し、これはかつて細菌が植物の中に分類されていたため。また、その様子から草むら(叢)に例えてそう呼ばれているそうです。

腸内フローラは、年齢や食生活などの影響を受け変化し、一人ひとり異なります。


この腸内フローラの作用によって、病原菌の定着を阻害したり、免疫系を活性化したり、ビタミンを産生したりするそうです。

一方、悪玉菌が腐敗産物や発がん物質を産生することも。


理想的な腸内フローラのバランスは、善玉菌20%、悪玉菌10%、日和見菌70%。日和見菌とは善玉・悪玉の優勢な方に味方し、良い働きも悪い働きもする菌。

しかし、優柔不断なのは日和見菌だけではなく、善玉菌の中にも他の菌と作用しあうと悪さをするものや、逆に悪玉菌でも状況次第で良いことをするものもあるんだとか。


余談ですが、はちみつはボツリヌス菌が混入していることがあるので乳児に与えてはいけませんが、これは大人の腸内ではボツリヌス菌が他の腸内細菌との競争に負けてしまうため、通常は何も起こりませんが、まだ腸内環境が整っていない赤ちゃんの場合、ボツリヌス菌が腸内で増えて毒素を出してしまうからです。


腸内細菌の働きによって、わたしたちの健康は左右されるんですね。

今日もわたしたちの腸内に住んでるちっちゃいヤツは一生懸命働いています。